岐阜北法人会青年部会 余市視察研修
日 時 : 平成22年6月4日(金)・5日(土)
行 先 : 海上自衛隊 余市防備隊(北海道余市町)、ニッカウヰスキー余市蒸留所(北海道余市町)、サッポロビール工場(北海道恵庭市)

 2010年度課外研修は岐阜北税務署長 仲井署長様から北海道余市税務署に在任中のお話を聞き、市を支えている企業、ニッカウヰスキー社、そして余市。仲井署長のお話に感銘を受けた私どもは、余市の地を訪問する事に決めました。

 行程としましては、6月4日岐阜を少しゆっくり目に出発、中部国際空港セントレアより飛行機にて札幌へ、昼過ぎに新千歳空港に着き電車で札幌へ、電車から見る町並みは普段見る岐阜の町並みとあまり変わりませんでした。でも時々みえる広大な黒い大地は北海道を感じました。まるでジャガイモ畑のようです。

  札幌はさすがに大都市です。きちんと区画された街並み、ビルも建ち並び、人通りも多かったです。気温は岐阜に比べると10度ぐらい低いようで快適です。この日は街並みを見学して終わりました。

 6月5日、朝早くから余市に向かいました。余市と言えば宇宙飛行士の毛利衛さんの出身地です。そして最北の海を守る海上自衛隊余市防備隊があり、その基地を見学しました。この基地には現在ミサイル艇が2基配備されています。ちょうど北朝鮮有事の緊張も有り、ミサイル艇は見学出来ないかもしれないと言われていましたが、ちょうど帰港していて運が良かったです。総務課長の田邊さんと総務課の蛭名さんが、海を守る海上自衛隊の話、北の海の防衛の話、余市防備隊の話をしてくださいました。

  そして、港に出てミサイル艇を見学しました。出廷準備の為中は見学できませんでしたが外から見るだけでも圧巻でした。常に2時間以内に出動出来るよう隊員の方は休みの日でも基地より1時間以内のところまでしか出かけられないそうです。ミサイル艇も出ている日の方が多いそうです。総務課長の田邊さんは、各務原の岐阜基地に赴任していたこともあり、話は盛り上がりました。日本を取り巻く世界情勢と自衛隊を正しく理解していく見聞を広める事が出来ました。隊員の人たちも常に緊張の日々でたいへんだなと思いました。


 昼ご飯を食べ、いよいよニッカウヰスキー余市蒸留所の見学です。蒸留所内には、生産設備のほか、ウイスキーの歴史や製造方法、ニッカの生い立ちなど幅広い資料を展示した「ウイスキー博物館」、創業者竹鶴政孝とその妻リタが暮らした旧竹鶴邸、レストランやティールーム、原酒直売所なども併設されていて、毎年30万人近くの工場見学者が訪れるそうです。地域への雇用、観光客誘致、と様々なところで地域に根を下ろした企業となっている。ニッカの名前の由来は会社の前身である「大日本果汁株式会社」を略して「日果(にっか)」からきているそうです。それは、ウイスキーが成熟する間のつなぎとして工場に大量のリンゴが運びこまれ、リンゴジュースを生産していたとのことです。吉村部会長は工場を見学しての感想として、「われわれも地域貢献できる、地域を元気にする企業になれるようにがんばらんといかん。」と述懐していました。原酒の飲み比べや今も生産されているリンゴジュースもいただきました。創業以来受け継がれる「石炭直火蒸留」、そして「本物」をつくり続ける技、精神が、今もなお人々に愛される企業に育て上げているのだと感じました。

 ニッカウヰスキー余市蒸留所の見学を終え、大急ぎで札幌方面に戻り、今度はサッポロビール工場の見学です。こちらはオートメーション化された現在の工場です。サッポロビール社の歴史やビールの出来るまでの行程を学び、製品の試飲をしました。工場内は撮影禁止です。きれいなガイドのおねえさんにマイクを通して注意されました。皆さん気をつけてくださいね。その後、併設されているレストランで夕食をとり、岐阜への岐路につきました。

 この余市視察研修を終え、この不況の中でも常に状況を見据えながら、しかも変わらぬ信念、理念を持ち、こつこつと努力していくことが、やがて、人々から認められ、育てていただけるものなんだなと思いました。自衛隊の方々も、ニッカウヰスキー社もサッポロビール社も地域に根を張った組織、企業として日々努力されている姿を見ることが出来ました。

組織委員長 図師 光一